| サラリーマン大型二輪免許取得大作戦 |
第20話(最終回) 〜 エピローグ 〜
大型免許を手にした事で、排気量401CC以上のバイクに乗る事が出来るようになったものの、これまで乗った事がある大型バイクは教習所のCB750のみ。そう言えば、調子に乗ってHD神戸の試乗車FLSTCを転倒させたこともあったっけ。純粋に一般道路を大型バイクで走るのは今日が初めて。晴れて本日、納車の日を迎える事になった。そう、実はもう既に「ハーレー」を購入済みなのであった。
思い起こせば昨年12月、教習所で卒検を受ける頃から「HD神戸」に通い詰め、2001年モデルの実車を穴が開くほど見つめる毎日なのであった。そして、散々悩んだ挙句、「FXDXTダイナスーパーグライドTスポーツ」に決めた。2001年モデルが発表された時、一目見てピンと来てしまった。しかし、契約書にハンコを押すまでにはいろいろ迷った。まず、体重50kgちょっとの私にとって、「エレクトラグライド系」はあまりにも不釣合いなのでパス。「ソフテイル系」にしようかと思ったが、以前試乗車のFLSTCを転倒させてから、どうも苦手意識がある。となると残るのは「ダイナ系とスポーツスター系」だ。取り回しが楽なのは「スポーツスター系」、ビッグツインで余裕ある走りを楽しむなら「ダイナ系」、それに経済的な条件も加わる。
色々な人からもアドバイスや貴重な意見を頂いた。特に「99年ダイナ」を所有する会社の上司は、仕事そっちのけで「どの車種買うか決めたか?」と話し掛けてくる始末。この人にとっては、仕事よりも私がどの車種に決定するか?≠フ方がどうも重要な懸案事項のようだ。「自分が購入するバイクぐらい自分で決めさせて欲しい!」とは言えなかったが、私が「今は仕事中ですよ!」と、取り合わないでいると、今度は地図帳を眺め出した。どうやら私と行くツーリングコースのプランニングをしているらしい。恐るべき上司、K部長......。
結局、あれこれ迷った挙句、「大は小を兼ねる」という諺に従い「ダイナ系」の中から選択する事にした。2001年モデルのダイナ系は全部で5車種。悩む事数日、最終的には「FXDXT」と「FXDL」の一騎打ちとなった。
車高が低くて足つき性の良い「FXDL」にするか、ウインドシールドとサドルバックが標準装備の「FXDXT」が良いか、「どうせなら、この2車種の気に入ってるところが一つになったモデルがあれば良いのに.......」と思いつつ、「遠くにツーリングに行く時、バッグがある方が便利!」という点と「一目見た時の直感」で、「FXDXT」に大決定してしまった。車体カラーはオーソドックスな「ブラック」を選択(と言うより、最大の理由は実車がHD神戸の店頭在庫で有ったので即納車可!)した。
購入契約日は11月中旬。まだ教習中であった私は、「大阪南港」で開催された「関西地区、ハーレー&ビュエル
ディーラー合同商談会」に出かけていた。「契約は免許を取ってから........」と考えていたが、免許取得に関して少し不安を感じていた私自身にプレッシャーをかける意味からも、先行して購入する事にした。それからというもの、HD神戸のお店に行くたびに、納車前の自分の「FXDXT」を撫でたり磨いたり、周りからはちょっとアブナイ人に見えていたかも知れない。
そんな「FXDXT」が、ついに公道を走る日がやって来た。この日の為に買った(?)HDロゴマーク入りのジャンパーを着用し、意気揚揚と店に乗り込む。店頭にはピカピカに磨きこまれた「FXDXT」が並べられている。「これに乗るのか」。デカイ。デカ過ぎる。「FXDXT」に乗る前に、試乗車のFXDLに乗って感覚を確かめておいたほうが良いかも......と思っていたら、納車説明が始まった。
車検証、キー、車載工具キット、記念品等々を渡されて取り扱いの説明へ....。スイッチの位置が国産バイクとはちょっと違う。慣れるまで少々戸惑いそうだ。とりあえずエンジンをかけてみる。さすがに冷えているので一発ではエンジンはかからない。暖機運転の注意点をここで教えてもらう。良い音してる!ちゃんと動いている。これから私がコイツを操る事になるのか!?ちょっと感慨にふけった。
最後に納車セレモニーとして記念写真の撮影がある。愛車である「FXDXT」と共に記念日のヒトコマをポラロイドカメラで撮影、その場で特製のフォトフレームに入れてプレゼントしてもらう。できあがった写真には、にこやかな顔をした私がいる。心の底から満足そうな顔。奇跡の一枚と言っても良い。これにて一連の納車説明は終了となった。
ここまでの担当は、HD神戸営業の「熊田さん」、通称「クマ」、普通二輪免許の入学申し込みに行った時、一緒について来てくれた人だ。いつのまにかHD神戸のスタッフになっていた。教習期間中、世の中ではいろいろな変化が起こっていた様子。現に私自身もハーレーに乗るという環境の変化が、今リアルタイムで起こっている。HD神戸の櫛田店長をはじめスタッフ全員には、教習中いろんなアドバイスをもらった。本当に感謝している。ありがとう。そしてこれからも何かとお世話になるので、新米バイカーを温かい目で見守って欲しい。
さて、愛車にまたがってこれから何処へ行こう?実はこの日乗った距離はほんの4〜500m。お店から自宅まで時間にして2〜3分のものであった。
でも、この2〜3分の間にいろいろな事が起こった。まず信号待ちでニュートラルからローギアへ入れたつもりが入っておらず、信号が青に変わってスロットルを開けたら「空ぶかし」状態になるわ、細い路地の左折で大回りになり、危うく側溝に突っ込みそうになるわ、トドメは自宅の駐車場でバランスを崩してコケそうになるわ、で、一人で大騒ぎしていた。初日でこれだけの出来事が起こったのだから、これから先どんな事が待っているのか、逆に楽しみになってきた。明日は仕事はお休み。三田市に住む友人の家に行く用があるので、早速ハーレーで行ってみよう。その次、何処へ行くかはその日の気分次第。行きたい所が次々と浮かんでくる。
駐輪場に停めた「FXDXT」に跨ったまま、私は一人ほくそえんでいた。こいつと長い付き合いになるだろうな.....。
<最後に一言>
図らずも長期にわたってしまった「大型免許取得大作戦」も、このあたりでひとまず完結とさせて頂きます。
連載中、多くの方々から励ましのメールを戴きました。この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。
まだまだ新米のハーレー乗りです。危なっかしい運転をしている、黒の「FXDXT」を見かけたら、アオったりせず優しく道を譲ってください。HD神戸にお越しになって、もし私を見かけたら、気軽に声をおかけください。そしてツーリングにでも誘ってください!よろしくお願いします!
− THE END −