サラリーマン大型二輪免許取得大作戦


第10話  〜セット教習〜

入校して、はや2ヶ月が経過した。延長教習はないものの、お世辞にも順調に進んでいるとは言えない。
仕事との兼ね合いや私用、さらには教習予約が取れないということもあり、当初の予測以上に時間がかかっている。
夏までに大型二輪免許を取得している予定ではあったが、まさしく、『予定は未定』。思い通りには運ばない。

仕事の間隙を突いて教習予約を入れたが、前回からは、少々時間が経過している。
なぜなら、定員の少ないシュミレーターでの教習だから。しかも、2時間連続の、いわゆる『セット教習』である。
今回は、実車に乗ることはない。シュミレーターと座ってのお勉強が1時間づつの計2時間である。
例によって仕事を早目に切り上げ、西日が照りつける中、教習所へ向かった。

シュミレーターも4回目ともなると、感覚というか、コツというか、それなりに慣れてくるものである。
さて、本日のお題は、『危険を予測した運転』。
みなさんも一度や二度、クルマやバイクを運転中にヒヤッとした思いをしたことがあろうかと思う。
ご多分に漏れず、ワタシもその一人だ。幸いなことに、これまでは無事故でやってこれたが、いつ、なんどきに
加害者になるか、被害者になるかは分からない。それらを未然に防ぐ為に、常に危険を予測して運転して下さいよ、
というのが今回の主旨である。
とは、いったものの、4回目のシュミレーターともなると、だいたいのパターンが分かってくる。
右折の際、大型トラックの陰からバイクが飛び出してくる、見通しの悪い四つ角でチャリンコが前を横切る、
タクシーが急停止する、その他もろもろ・・・。
あらかじめ分かっているから、早目にブレーキをかけることができる訳であって、実際には、どうだろうか?
おそらく、シュミレーター通りにはいかない。危険はどこに潜んでいるか分からず、運転している時は、
いつも危険ととなりあわせであることを常に考えておかねばならない。
逆にいえば、シュミレーターだから事故体験ができると考えておいた方がいいかも。
実際に事故の当事者にならないことを祈りつつ・・・。

休憩時間中、一緒に教習を受けていた人と少々お話しをした。
ワタシと同じサラリーマンで、通勤の足にバイクを、と今回二輪免許の取得を思い立ったとか。
聞くと、入校してまだ1ヶ月。なかなか速いペースで教習が進んでいる様子。
もしかしたら、先に卒業していくかも。ワタシも頑張らねば!

さて、お次は場所を変えて座学のお時間。実際に事故というものはどのようにして発生するか、
ビデオを見ながら勉強する。唯一の学科教習である。
・・・そういえば小学生の時に、こんな感じの映画を見たことがあるな・・・。交通安全教室とかいって・・・。
体育館に集まって、婦警さんのお話しを聞いて、上映の為に暗くなったら、みんながキャーとか言って、
映画を見ながらワーキャー言っていたような・・・。
今にして思えば、見ている方が恥ずかしくなるような映画だった様な気がする。
でも、その時と今回とでは状況が明らかに違う。
全ては、免許取得のため。食い入るようにビデオを見ていた。チョットだけ小学生の頃を思い出しつつ・・・。

20分程度のビデオを見終わった後、小冊子が渡された。
ケーススタディーで危険を予測する。
教官が一言、
「この写真の場合、どのようなことが考えられますか?」
ワタシを含めた3人がそれらの質問に答える形式で教習は進む。
退屈な学科教習を予想していたが、大間違い。なかなかメリハリのある教官で、
中学、高校時代の面白い先生の授業を思い出した。
そんなものだから、あっという間に時間が過ぎていった。

第2段階もそろそろ終わりが見えてた。果たして延長教習なしで突破できるかどうか、
一抹の不安を抱えつつ、次回の実車予約を入れる。
今度の土曜日、2時間連続で実車教習、しかも2時間目は見きわめ。
できることならすんなりとパスしたい。全ては、今度のお楽しみに・・・。