サラリーマン大型二輪免許取得大作戦


第9話  〜夜間教習にて・・・〜

梅雨にしては、さほど雨も降らない今日この頃。琵琶湖の水位低下による水不足を心配する一方で、
教習中は雨が降って欲しくない、と相反する気持ちが入り乱れる。
雨の日の実車教習ほど気を使うことはない。路面が濡れて滑りやすいし、カッパを着るので蒸れて暑いし、
第一、気分がゆううつになる。そんなものだから、ミスを連発する原因にもなりかねない。
夜間に2時間連続で教習予約を入れていたが、天気予報はあいにくの雨。
しかし、日ごろの行いが良かったのか悪かったのか、まだ曇り空のまま耐えている状態。
仕事を早目に切り上げ、今にも泣き出しそうな空を見上げつつ、祈るような気持ちで教習所へ向かう。

第2段階も中盤戦をむかえ、より一般道路の走行を意識した教習項目が増えてきた。
交差点の右折、左折、走行ポジションと進路変更、安全確認・・・。
当たり前のことであるが、厳しさを増す第2段階。
体で覚えておかなければならないことがたくさんある。もちろん、2種類ある教習コースも。
今日の教習コースは2コース。実は覚えきれなかったので、カンニングペーパーとして、
コース表を胸ポケットに忍ばせておいた。

本日の1時間目、うろ覚えのコースを走る。夜の教習所、コース全体がカクテル光線に照らされ何だか幻想的な気分。
雨も降らず気分は爽快。頬に当たる風が心地よい。昼間の直射日光の下で教習を受けるよりも、
この時間帯の方が、ワタシにはあっているのかも・・・。それってもしかして夜型人間なのかな?
時々コースを間違えつつも、ポイントポイントで教官のご指導を頂戴する。
交差点では、あらかじめ曲がる方向にバイクを寄せておく、もちろん安全を確認した上で。
分かってはいるが、つい、おろそかになってしまう。
教官に呼び止められた。1時間目のメイン、『カーブでの走行の仕方』について教わる。
30km、35km、40kmと一定の速度を保ちつつ外周のカーブを曲がっていく。
さすがに30kmと40kmでは感覚が違う。スピードが上がれば上がるほど、体を傾けなければならないし、
恐怖感も増す。見通しの悪い左カーブだけに、なおさらである。一瞬、バイク事故の原因を垣間見たような気がした。
実は、カーブを通過した直後、教官が、コース上にパイロンを立てて、『カーブを曲がる途中に障害物があったら・・・』
というシュチュエーションを作ろうとしていたのだが、ワタシが外周を1周するスピードの方が速かったので、
恐い思いをしなくて済んだ。しかし、パイロンを見たときは、正直ヒヤッとした。
もし、これが飛び出してきた子供だったら・・・・・・。本当に恐ろしいことになりかねない。
バイクに限らず、危険はすぐそこにある、ということを改めて思い知らされた。

10分の休憩をはさんで、本日2時間目の教習は、午後8時25分からスタート。
コースは1時間目と同じ2コースを走る。走っているうちになんとなく覚えてきたような気がする。
2周ほどコースを走ったところで、またまた教官に呼び止められる。
2時間目のお題目は、『回避』。40km速度から教官が指示した方向へ回避する。
右へ回避、左へ回避、急制動の3パターンがある。
まずは1回目、40kmから教官が右手を挙げたので右へ回避。しかし、ここで不覚にもパイロンにヒット!!
「・・・・・やってしまった・・・・・・。」妙な気まずさが残る。
2回目からは慎重になり、パイロンを引っ掛けることはなかったが、上手に回避したとは言いきれない。
あと、心理的影響からか、急制動もうまくいかない。基本は@前ブレーキ A後ブレーキ Bクラッチを切る だが、
後ブレーキを強く踏むようになり、キキーッと後輪がロックする。
教官が一言、
「ブレーキのバランスが悪くなっているよ!」
分かってはいるんだけどなー・・・・・・うまく行かない時は何をやってもうまくいかないものだ。
その後も、急制動を繰り返したが、後輪ロックを連発。ちょっと頭を冷やした方がいいかも・・・。
思い悩みつつ、ここで教習終了。教習生手帳には、急制動がしっかりと復習項目に記されていた。

なんだかんだで第1段階はすんなりパスしたものの、ここに来て第2段階の洗礼を浴びている。
難しい事が増えてきた。でも、言葉では言い表せない楽しさもある。
早いことクリアして街中をバイクで走りたいが、すんなりと卒業させてくれないかも。
帰り道、あの時ああすれば良かったのに・・・、この時こうすれば良かったのに・・・、と一人思い悩みながらクルマを走らせる。
ふと思った。
逆にあまり考え込まない方が良いのかも。その方がうまくいくって言うしね。
そうと決まれば、あとは帰ってご飯食べて風呂に入って寝るだけ。
自分で言うのも何だが、けっこう気楽なヤツなのかも。